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健康にはコーヒーと紅茶を

健康にはコーヒーと紅茶を

 

のどが渇いたら、きれいな水を飲むのが健康には一番でしょう。けれども、飲んで香りを楽しながら、1日をスタートしたり、休憩をとったり、夕べにリラックスしたいのなら、水を飲んでも必ずしもしっくり来ません。

幸い、水に代わるものはないとは言え(人間の体は必要な分の水を、毎日飲まなければなりません)、水の他にも健康にいい飲み物はあります。その主なものがコーヒーと紅茶ですが、これは多くの人にとってグッドニュースでしょう。この二つは世界中で最も多く飲まれている飲み物ですから。 コーヒーは健康に対して悪い影響があるという評判をとって来ました。それは、コーヒーの97パーセントが殺虫剤を散布されており、コストを最適化した化学物質のために、多くのコーヒー豆がカビ毒で汚染されているからです。不適切な焙煎もまた、アクリルアミドなどの毒素が忍び込む原因となっています。
私はコーヒー中毒を正当化するためにこんなことを言っているのではありません。私にはコーヒーの味わいを楽しむ習慣はありませんし、これまでの生涯でせいぜい5杯しかコーヒーを飲んだことがありません。それも、ジェットラグを克服するためだったのです。私にとって、コーヒーが健康にいいのは明らかなことです。適切に栽培し、収穫し、焙煎したコーヒーは健康にとてもいいのです。

コーヒーは1日5杯までオーケー ─ 健康にもいい

政府の諮問委員会は、2015年版のアメリカ人の食事ガイドラインの中で初めて、アメリカ人はコーヒーを毎日5杯(カフェイン約400ミリグラム)飲んでも、健康上の不利益を受けることはなく安全だと述べています。

委員会が推奨しているのは、複数のメタ分析や慢性病とコーヒーの関連を評価する研究に基づいています。その慢性病の中には、がん、2型糖尿病、心臓病、パーキンソン病、そしてアルツハイマー病が含まれます。

コーヒーはカフェインを含んでいるため、長年、健康に対して悪い影響があるという評判をとって来ましたが、健康にいい抗酸化物質も含まれていますし、その中にはかなりの量のヒドロケイ皮酸とポリフェノールも入っています。

実は、アメリカ人はコーヒーを大量に消費しているので、コーヒーがアメリカの食事では酸化防止成分の供給源ナンバー1なのです。研究者たちは「これに匹敵するものはない」と述べています。酸化防止成分には、コーヒーが生来含んでいるカフェインの強力な影響を中和する効果もあります。

コーヒーは心臓にもいい

かつて、コーヒーは少なくとも一時的に血圧の上昇を招くと言われていました。けれども、長期間にわたる研究によっても、そのような関連性は見られませんでしたし、今では、コーヒーを飲む人たちにはコーヒーによる高血圧効果への耐性ができるのではないかと考えられています。

一方では、コーヒーが心臓にいいということを示す研究が増えています。11の研究と約48万人のデータを使ったメタ分析では、コーヒーを1日2杯から6杯飲むと、脳卒中の発症リスクが低減することが示されています。その研究ではこう述べています。

「コーヒーに含まれるフェノール化合物には抗酸化能があり、低密度リポタンパク質コレステロールの酸化的修飾を妨げ、それによってアテローム硬化性プロセスが減少します。

適度に(アメリカでは1日3杯、ヨーロッパでは1日3~4杯)コーヒーを飲んでいると、女性では冠状動脈性心疾患の発症リスクがかなり低減します。コーヒーを飲むと、循環器疾患の発症リスクとなる2型糖尿病にかかる確率が低減する効果があります。」

さらに、25,000人を対象に行ったある研究では、適度の量のコーヒー(毎日3~5杯)を飲む人は、まったくコーヒーを飲まない人や5杯よりも多く飲む人に比べて、冠状動脈のカルシウム沈着が少なくなっています。

動脈プラークの大部分は、カルシウム沈着(アテローム性動脈硬化症)から成っており、それで「動脈硬化」と呼ばれるのです。冠状動脈のカルシウムは、将来的な心臓病の発症リスクを判断する材料として重要なものです。

それに加えてある研究では、適度にコーヒーを飲んでいると、心臓の鼓動に問題が起きて入院する確率が減少することが示されています。また別の研究では、小血管の血流が30パーセント増加することが判明しており、それによって心臓の負担を少なくなります。

コーヒーを飲むと、敏捷性と集中力が増すように感じ、少なくとも一時的に認知能力を高まることが知られています。また、脳の健康増進にもはっきりとした効果があります。

例えば、コーヒーに含まれているクロロゲン酸(CGA)は、ニューロンをグルタミン酸神経毒性から保護しますが、それは、虚血性脳卒中などの神経変性疾患に効果があることを示しています。

中年になってからコーヒーを1日3~5杯飲んでいると、その後の人生で、認知症とアルツハイマー病の発症リスクが約65パーセント減少します。

カフェインは、神経伝達物質のセロトニン、ドーパミン、ノルアドレナリンの産出を促進し、脳由来の神経栄養因子(BDNF)を放出させ、これによって脳幹細胞を活性化して新たなニューロンへと変換し、それによって脳の健康状態が改善します。
軽度の認知障害があり、コーヒーを飲むためカフェインの血中濃度が高い人では、完全な認知症に進む可能性が少なくなっています。「カフェイン入りコーヒーを飲むと、特に既に軽度の認知障害がある人では、認知症の発症リスクが低減し、発症が遅くなります。」と研究者たちは述べています。

コーヒーはがんとも闘う

コーヒーに含まれるリグナン植物エストロゲン、フラボノイドなどのポリフェノールは、カフェイン酸と同様抗がん特性があることでも知られ、腫瘍の成長に関わるいくつかの要因を不活性化させます。その中には、細胞周期調節や炎症、ストレス応答、アポトーシスが含まれます。

進行性の(第3期)結腸がんの患者を対象にした最近の研究では、カフェイン入りコーヒーを1日4杯以上飲む人は、コーヒーをまったく飲まない人に比べ、がんの再発率や死亡率が52パーセント減少しています。
コーヒーを1日2~3杯飲んでも効果があり、再発や死亡のリスクが31パーセント低減します。

研究者たちは、ソーダなど他のカフェイン入り飲料には同様の効果はないと強調しています。カフェイン抜きコーヒーと結腸がんの再発との間には、何ら関連性は見られません。

59の研究を含むもう一つのメタ分析では、1日にコーヒーを1杯多く飲むようにすると、がんの発症リスクが3パーセント低減することが明らかになっています。

研究者たちによれば、

「コーヒーを飲むと、膀胱、乳房、頬および咽頭、結腸直腸、子宮内膜、食道、肝細胞、白血病、膵臓および前立腺のがんの発症リスクが低減します。」

コーヒーを飲むと皮膚がんの発症リスクが低減することを示す研究もあります。カフェイン入りのコーヒーを毎日4杯飲むと、皮膚がんの中で最も危険な悪性黒色腫の発症リスクが低減します。

2007年に行われたメタ分析によれば、1日2杯コーヒーを飲む量を増やすと、肝臓がんの発症リスが43パーセント低減します。この結果は、最近の研究でも確認されています。

他にコーヒーを飲む理由

コーヒーを飲まない方であれば、健康のためにわざわざコーヒーを飲み始める必要はありません。新鮮な野菜を食べたり、ココアを飲んだり、食事をとりながら酸化防止成分を摂取する方法はたくさんありますから。

でも、コーヒーを飲む方であれば、コーヒーを飲むと2型糖尿病や肥満やメタボリックシンドロームの発症リスクが低減すると知れば嬉しくなるでしょう。ハーバード大学医学部によれば、

「コーヒーをたくさん飲む人は、あまり飲まない人やまったく飲まない人に比べて、糖尿病になる確率が半分になります。コーヒーには血糖値を下げる成分が含まれています。習慣的にコーヒーを飲んでいると、安静時の代謝率が上がり、それで糖尿病を避けることができるのです。」

カフェイン抜きコーヒーは、カフェイン入りコーヒーに比べて糖尿病を抑える効果が劣りますが、それはおそらく、カフェインが含まれていないためです。ニューヨークタイムズではこう述べています。

「一つの仮説は、カフェインが人体のインスリン感受性を高めるため、このホルモンの必要性が減少する、というものです。そのため、糖尿病やがんの発症要因となる炎症が抑制されるのです。

ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディスンに掲載された研究によれば、コーヒーの摂取は若年死と逆向きの関連があります。コーヒーをたくさん飲むほど、心臓病や呼吸器疾患、脳卒中、けが、事故、糖尿病、感染症などによる死亡リスクが低減するのです。

お茶を飲む5つの理由

飲み物を選ぶ際に、水以外に酸化防止成分が豊富な飲み物は、コーヒーだけではありません。紅茶は、健康増進に役立つという点ではコーヒーに匹敵します。ですから、コーヒーでもお茶でもお好みの方を(両方飲んでもいいのです)お選びください。コーヒーはアメリカでは一番人気のある飲み物ですが、世界的に見ればお茶が一番人気です。イポックタイムズではこう述べています。

「世界全体でみれば、水に次いで最も飲まれている飲み物はお茶です。お茶の人気は1800年代に高まりました。それは、お茶をいれるためにお湯を沸かすという習慣によって、コレラや腸チフスなど水が媒介する病原体が殺菌され、安全に飲むことができるようになったからです。

種類の違いはありますが、紅茶も緑茶も(ウーロン茶、ダークティー、ホワイトティーも)常緑のカメリア・シネンシスという同じ植物から作られます。同じ植物から異なる種類のお茶が作られるのは、処理方法と酸化度(酸素への暴露)によります。葉っぱが収穫された後、紅茶が酸化されるのに対し、緑茶はまったく酸化されません。酸化を最小限にするによって、緑茶に含まれる健康に役立つ抗酸化成分が損なわれずに保たれるのです。緑茶も紅茶も健康にいいのは同じですが。

1 抗酸化成分が豊富

お茶には植物から自然に生み出されるポリフェノールという成分が豊富に含まれており、例えば、乾燥した茶葉の重さの30パーセントをポリフェノールが占めています。ポリフェノールの仲間のフラボノイドには、カテキンが含まれています。最も強力なエピガロカテキン-3-ガレート(EGCG)は、多くの病気や病状に良い影響を与えていることが知られています。緑茶がカテキンの豊富な供給源であるのに対し、ブラックティーはタンニンの豊富な供給源であり、抗酸化特性があります。

2 脳の健康

お茶は、脳の健康を守ってくれる有望な要因であることを示しています。2015年アルツハイマー病及びパーキンソン病に関する国際会議で発表された研究によると、1週間に1~6日緑茶を飲むと、まったく飲まない人に比べ、精神的な退化が少ない傾向が見られました。緑茶にはまた、血液脳関門を越え、精神活性特性を持つアミノ酸のテアニンが含まれています。テアニンは、ガンマアミノ酪酸(GABA)、セロトニン、ドーパミン、アルファ波活動のレベルを上昇させ、精神的・肉体的ストレスを減らし、リラックスした気持ちにさせてくれます。テアニンはまた、年齢に関連した記憶力の低下を防ぎ、注意力と複雑な問題解決に関与する脳領域に影響を及ぼすことが示されています。

3 体重減少

緑茶に含まれるカテキンを長期間摂取すると、脂肪の燃焼に効果があり、他の化学物質と共同して脂肪酸化と熱発生のレベルが増大することが判明しています。あるメタ分析によると、お茶のカテキンとカフェインの混合物では、プラセボやカフェイン単独の場合よりもさらに脂肪の分解が進むとの結果が出ています。緑茶に含まれるカテキンを摂取すると、摂取しない場合よりも、約3ポンド(約1.35キログラム)体重が減少し、その体重を維持する傾向にあります。

食事の前にコーヒーかお茶を飲むことはまた、ただ単に水分たくさんとることになるため体重を減らす効果があります。食事の前に水を16オンス(約480ミリリットル)飲むと、12週間で9ポンド(約4キログラム)体重が減少し、食事の前に水を飲まなかった場合に比べて3ポンド(約1.3キログラム)多く体重が減少したとの研究結果もあります。コーヒーやお茶を1杯食事の前に飲むと、間違いなくこの水を飲む必要量を満たす方向に向かうことになり、体重を減らす効果をもたらすことになります。

4 糖尿病

コーヒーと同様、お茶を飲むと2型糖尿病の発症リスクが低減します。ある研究では、お茶を1日6杯以上飲むと、1週間に1杯しか飲まない場合に比べ、2型糖尿病の発症リスクが33パーセント低減することが判明しています。またあるメタ分析では、お茶を1日3杯以上飲むと、2型糖尿病の発症リスクが低減することが判明しています。

5 心臓の健康

緑茶は血流と血管の緊張を緩める能力を改善し、研究結果が示すところによれば、毎日数杯の緑茶を飲むと、心臓病の予防になります。研究結果はまた、エピガロカテキン-3-ガレート(EGCG)は動脈硬化や脳血栓、心臓発作、脳卒中の予防に効果があることを示しています。血管の緊張を緩め、血流を改善することによって。さらに、エポックタイムズでは次のように述べています。

コクランレビューでは、少なくとも3か月以上の期間にわたって、健康な成人や心臓病の発症リスクの高い成人の心臓病を防ぐために実施された、11のランダム化比較試験を評価しました。この結果、緑茶も紅茶もかなり血圧を下げる効果があり、紅茶はLDL-コレステロール値を下げ、緑茶は総コレステロール値を下げる効果のあることが分かりました。

お茶をもっと健康に役立てるには

緑茶を飲んでもっと健康になりたかったら、レモン汁をひとしぼり入れましょう。これまでの研究では、ビタミンCは体が吸収できるカテキンの量をかなり増やすことが確認されています。実際、柑橘類の汁を加えると体の吸収できるカテキンの量が5倍増加しお茶に含まれるカテキンの80パーセントが生体で吸収可能になります。

一方、レモン汁を加えるのは効果がありますが、牛乳を加えても効果はありません。牛乳に含まれるたんぱく質がお茶に含まれる抗酸化成分と結びついてこれを中性化し、健康にいい効果がかなり減殺されてしまうからです。

知っておいてほしいのは、緑茶の木はとても効率的に土壌から鉛を吸収するので、それが茶葉にも取り込まれてしまうということです。中国では世界の緑茶の90パーセントが生産されていますが、このような工場汚染が深刻な地域の茶葉には相当な量の鉛が含まれています。紅茶も緑茶も、たとえ殺虫剤を使わず有機的に栽培されたとしても、元来フッ化物の含有量が高いのです。

これは、お茶の木が根系を通じて、土壌中で自然に発生するものも含め、効率的にフッ化物を吸収するからです。どんな種類のお茶を選ぶときでも、なるべく有機栽培(殺虫剤を使わず)で、本来の環境で栽培されることが望ましいでしょう。既に述べたとおり、お茶は土壌や水からフッ化物や重金属などの毒素を蓄積しますので。きれいな成育環境は、純粋で品質の高いお茶を作るのに不可欠なのです。

有機栽培のコーヒーをブラックで飲むのが健康に一番

お茶にはミルクと砂糖は入れず、有機栽培で品質の高いものを飲んだ方がいいのと同じく、コーヒーも有機栽培のものをブラックで飲んだ方が健康には一番です。忘れないでほしのは、コーヒー豆は最も多量の殺虫剤がまかれている作物で、有機栽培のコーヒー豆は生産量の3パーセントしかないということです。理想を言えば、公正な取引で購入されたコーヒーを買うのも望ましいことです。

コーヒーに乳製品を加えると、健康増進に役立つクロロゲン酸類の体内への吸収を妨げることを示す研究もあります。一方、コーヒーに砂糖を加えるとインスリン濃度が上がり、インスリン抵抗性を引き起こします。

可能であれば常に、止むことなく続いている熱帯雨林とそこに生息する鳥たちの滅亡を防ぐ一助となるように、持続可能な「木陰栽培」コーヒーを購入しましょう。木陰栽培のコーヒーは良い味がするという人はたくさんいます。それに、皆さんは古くなったコーヒーではなく、香りと味が新鮮なコーヒー豆の粒を買いたいと思うでしょう。コーヒーに心地よい香りがしなければ、おそらく腐臭がします。

腐臭を発するのを防ぐためには自分でコーヒー粉を挽くことです。あらかじめ粉にひかれたコーヒーは、家に持って帰るまでに腐臭を発するかも知れないのですから。ドリップコーヒーメーカーを使うときは、必ず非漂白フィルター使うようにしましょう。明るい白色のフィルターは塩素漂白されており、コーヒーをいれるときこの塩素がいくらかフィルターから浸出します。

漂白されたフィルターは、ダイオキシンなど、消毒の際に出る危険な副産物で満ちていることでも悪名が高いのです。前にも述べたように、コーヒーやお茶を飲む習慣のない人が、健康のためだけにあえて飲み始める必要はありません。でも飲んでみておいしいのなら、罪悪感を感ずることなく楽しみましょう。飲み過ぎさえしなければ、これはとても健康的なことなのですから。

女性に関してひとつだけ警告しておきますが、カフェインには成長中の胎児に重大な影響を与える可能性があります。カフェインは胎盤を自由に通り抜けることができ、またカフェインは赤ん坊に何ら健康増進効果をもたらすこともなく、ただ害悪をもたらす可能性があるだけであり、私は声を大にして、妊娠中の女性はいかなる形態のカフェインであれ避けるべきことをお薦めします。

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